ハイリスクの低リターン
応用行動分析学の第一人者である杉山尚子氏は、ヒトの行動の思いがけない理由「行動分析学入門」集英社新書の中で『失敗行動や犯罪の原因は、“心”に求められることが多いが、これでは評価にこそなりえても、問題解決にはつながらない。』と書いています。微妙な意味で罪を憎んで人を憎まずとは異なる概念である。人は生まれてから死ぬまで選択を繰り返します。自分の意思で選択したつもりであっても、よく考えれば過去の選択の結果が今の選択を決めていることが自明の理です。とすれば“心”とは何か、選択とは何か、行動分析学はヒントはくれますが回答は提示しません。
応用行動分析学の第一人者である杉山尚子氏は、ヒトの行動の思いがけない理由「行動分析学入門」集英社新書の中で『失敗行動や犯罪の原因は、“心”に求められることが多いが、これでは評価にこそなりえても、問題解決にはつながらない。』と書いています。微妙な意味で罪を憎んで人を憎まずとは異なる概念である。人は生まれてから死ぬまで選択を繰り返します。自分の意思で選択したつもりであっても、よく考えれば過去の選択の結果が今の選択を決めていることが自明の理です。とすれば“心”とは何か、選択とは何か、行動分析学はヒントはくれますが回答は提示しません。
大きなリスクを負いながらも
人に行動を起こさせるものがあります。
痴漢、ひったくり、援助交際。
ちまたで話題の犯罪は
大きなリスクがありながらも、
多くの人に大人気です。
痴漢で捕まるサラリーマンや、
現役警察官は後を絶ちません。
痴漢なんて低リターンです。
少し我慢して
電車にゆられていればいいものを、
どうしてリスクを犯してまで
手を出してしまうのでしょうか。
援助交際にしてもそうです。
お金を払ってまで
リスクを買わなくても
いいと思うのですが。
そこらに風俗店があるのだから
コスプレを頼めばいいのです。笑
やはり女子高生といった
ブランドがいいのでしょうか。
首を傾げたくなるその行動にも
ちゃんと理由があります。
罰の効果を見なければなりません。
確立の低い罰は
人の行動は抑制しにくい。
鉄則です。
行動を起こしたからといって
必ず罰があるとは限りません。
そうなると、その行動は制御されにくい。
痴漢をしたからといって
必ず捕まるわけではない。
ほとんど捕まらないのが現状です。
痴漢をしているのか、
お尻に手があたっているだけなのか、
微妙なタッチで痴漢をする。
それをとがめても
自分の勘違いで終われば
恥ずかしい思いをする。
注意するのも勇気がいります。
そんな状況が
馬鹿を野放しにしてまう。
捕まるのは
痴漢をした相手が
たまたま現役警察官だった。
警察が張り込んでいた。
それぐらい率が低いものです。
その程度の確立では
痴漢をするときの興奮を
抑えることはできないのでしょう。
援助交際にしても
十中八九は捕まりません。
運悪く、
援助した子が家出少女で
補導されてしまった。
どうやって生活していたのかを
問いただされ、
援助交際が発覚。
連絡先の付く相手が割り出される。
そして逮捕へ。
それぐらい率が低いものです。
それでは、
若い子に相手にされなくなったおじ様が、
ぴちぴちの女の子の肌に触れたい気持ちを
抑制することは難しい。
いくら、そこに罰があるとしても、
その罰を受ける確立が低い場合、
メリットのある行動が
起こされてしまう。
行動の直後に
メリットが得られるとなると、
行動は起こされやすい。
これが、
罰の確率が上がれば違ってきます。
痴漢をすれば十中八九捕まる。
女性が臆せず
痴漢相手に立ち向かうことが
できる環境になれば、
痴漢は確実に減るでしょう。
援助交際にしても、
捕まる率が高まれば、
援助をするおじ様は減る。
援助交際を誘うだけで犯罪になり、
誘われた本人が警察へ通報。
逮捕につながれば、
謝礼に1万円もらえる。
そんなことにでもなれば
援助交際はかなり減るに違いない。
馬鹿な大人を
これ以上出さないためにも、
環境を整え、
罰を受ける確立を上げたいものです。
痴漢防止に
女性専用車両ができましたね。
これは罰を用いないで
痴漢をなくす理想的な方法です。
一番いいのは、
このように罰を用いないでもいい環境を
作ることにあるのですが。
これが一筋縄では行かないのが社会です。
まとめ
いくら、そこに罰があるとしても、
その罰を受ける確立が低い場合、
メリットのある行動が
起こされてしまう。
行動の直後に
メリットが得られるとなると、