ごね得の対処法
 確かに世の中、ごね得がまかり通っています。遠慮深い人とそうでない人の生涯損失の差は大きなものがあります。清貧の人生を旨とするのでもない限り他人のごね得は許せないものです。商売人は金融機関も含めてゴテヤン(ごね得を身につけた人)を特別扱いします。クレーマーもその一種でしょう。ごね得に対処するにはバーストに耐えなくてはなりません。しかし北朝鮮がバーストすればそれどころではなくなります。

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自の思い通りにならないと、
駄々をこねて相手を困らせる人がいます。

自分の恋人や妻にたいして、
大声を出したり、にらみつけたり、
不機嫌な顔をして言うことを聞かせようとします。

小さな子供がおもちゃを買ってもらえないために、
その場でしゃがみこんで駄々をこねる姿は
今でも見かけます。

やくざが、車をゆずる、ゆずらないで
凄んでいる姿を見かけることもあります。

ある国の将軍様は核実験を行ったり、
テポドンやノドンの発射実験をしたり、
周辺国を威嚇している姿を見かけます。


さて、そういう人たちは、
どうしてそのような行動を起こすのでしょうか。

亭主関白の夫は短気という性格がそうさせている?

子供はわがままだから、駄々をこねる?

やくざは暴力的だからすぐに突っかかってくる?

将軍様は自国防衛のための手段として無茶をしている?

いえいえ、そんなわけありません。
すべてはそこにメリットがあるからです。


子供が駄々をこねるのは、
座り込んで駄々をこねることで、
「仕方がないわね」といって
買ってもらったことがあるからです。

メリットです。
するとその行動は学習されます。

買ってもらえないときは、
座り込んで駄々をこねる行動が
自動的に起こるようになります。

子供はわがままだから
「ごねる」のではありません。
きちんと学習したから
「ごねる」のです。

わがままになるのは、
周りがそうさせてきたに過ぎません。


やくざが一般人を威圧するのはなぜでしょう。
威圧することで、相手が言うことを聞く。
威圧することで謝ってくる。
威圧することで一目置かれるようになる。

そういうメリットが、
やくざが一般人を威圧する行動を
持続させています。

やくざは暴力的だから
一般人に食って掛かるのではありません。
野蛮だから暴力に頼るのではありません。
そこにメリットがあるから
調子に乗っているのです。


短気、わがまま、暴力的など、
性格がその人の行動を形作ることはありません。

短気、わがまま、暴力的、
それらは、その人の状態を述べているだけです。
混同しないように。



将軍様はどうして
ミサイル発射実験を行うのでしょう。
どうして核実験を行うのでしょう。

これも発射実験をすることで
メリットがあるからです。

核実験をすることで
望みがかなうからです。

今まで無茶をしてきた結果、
メリットを得てきたために、
また今回も無茶をしでかすのです。

無茶をすれば
周りが言うことを聞いてくれる。
対話ができ、援助をしてもらえる。

ミサイル発射実験や核実験をしない代わりに
大きな見返りがそこにあるのです。


これら全ては、
まかり通っているために
維持されています。

そこにメリットを与えず、
毅然とした態度で臨めば、
そのごね得はなくなっていくものです。


しかしです。
ここで注意しなければならないことがあります。

今までまかり通ってきたことが
通用しなくなると、
バースト(爆発)現象と呼ばれる、
さらなる大きな行動を起こすことがあります。

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ハトを用いた実験です。

キーをつつけば
えさが出てくる仕掛けになった
実験装置があります。

ハトが2回、4回とキーをつつけば
えさが出てくるようになっています。

しかし、今までキーをつつけば
えさが出てきたのを、
キーをつついても
出てこないようにすればどうなるか。

ハトはすぐにキーをつつかないようになるかと思いきや、
凄まじいほどにキーをつつくのです。

今までにはない激しいキーつつきが起こるのです。

これが「バースト現象」と呼ばれるものです。

そして、それでもえさが出てこなければ、
とたんにキーをつつかないようになります。


抱き癖がつくからといって、
赤ん坊が泣いていても
しばらくほっておくと、
赤ん坊は尋常じゃないほどの
泣き声を出すことがあります。

バースト現象です。

泣けば、今までなら
すぐに母親は飛んで来てくれたのが
来てくれなくなると、
泣くという行動の「強度」を強めるのです。


ハトも子供も、
今までメリットがあった行動に
突然メリットが得られなくなると、
行動そのものの強度を強めるのです。

最後の悪あがきというものです。

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抱き癖がつくからと
泣いてもしばらくほっておいたが、
尋常じゃない泣き声に
母親はすぐにあやしにかかる。

しかし、ここであやしに行くことで
赤ん坊はバースト現象を
学習してしまうことになります。

赤ん坊はほったらかしにされると
尋常じゃない大きな声で泣くことが
頻発するようになるでしょう。


亭主関白の夫の不機嫌な態度にも
目をくれずにいれば、
バースト現象が起こり、
ドメスティック・バイオレンスが
起こりかねません。

やくざが威圧してきても、
無視していれば、
殴りかかってくるかもしれません。
時には刺しにくるかもしれません。
いや、事務所に連れて行かれて・・・・
なんてことになりかねません。

将軍様も、ほったらかしにされれば、
威嚇のつもりだったのが
本当に本土へミサイルを飛ばすかもしれません。


しかし、周りがこのバースト現象をも耐えれば、
ハト同様、その行動は急激に減少します。

このバースト現象に耐えられるかどうか、
それだけ無視を決め込むことができるかどうか、
そこにかかってきます。

バースト現象が起こったときに
下手に行動を起こし
メリットを与えてしまえば、
取り返しの付かないことになります。

バースト現象が頻発します。

ブッシュ大統領が、
犠牲者が出ているからといって
今、テロに屈すれば、
テロはそこに何を学ぶでしょうか。

徹底した態度を貫くこと、
これがごね得の対処法です。


まとめ

今までメリットがあった行動に
突然メリットが得られなくなると、
行動そのものの強度を強めるのです。(バースト現象)

このバースト現象に耐えられるかどうか、
それだけ無視を決め込むことができるかどうか、
そこにかかってきます。

このバースト現象をも耐えれば、
その行動は急激に減少します。





 
からの引用です。