「人は自分をコントロールできない」

自分の思ったように行動できる人はいると思いますか?
自分の思ったように行動できていると思い込んでいる人はいます。しかし、実際に思い
通りに自分をコントロールすることはできません。それが人間です。
人の行動が環境側の見返りで成り立つのは先に述べました。環境側からの見返りを基に
作られた行動パターンが今の自分を動かしています。

考えてみれば、毎日、あなたは同じ行動を繰り返しているだけではないですか?
環境が同じならば、行動も同じになるはずです。それは環境からの見返りが同じだから
です。環境側からその行動に見返りが伴っているために、その行動は持続しているので
す。
たとえば、家に帰ると、まず、台所へ行き冷蔵庫を開ける人がいます。何も考えてなく
ても勝手に冷蔵庫を開けているものです。のどがかわいたわけでもない。お腹がすいて
いるわけでもない。しかし、帰ってくると真っ先に冷蔵庫を開けるのです。これはなぜ
でしょうか。
それは、そこにメリットがあるからです。冷蔵庫を開けるとメリットが得られる。家に
帰り、台所へ行き、冷蔵庫を開けると、そこには空腹やのどの渇きを満たしてくれるジ
ュース、お茶、ケーキ、何なりとそろっている。そのメリットを得てきた「経験」が、
その行動を持続させているのです。

自分が起こした行動の後にメリットがあれば、その行動は持続されることになります。
メリットがなければその行動は持続されなくなります。これを学習といいます。
我々が自分で自分をコントロールできていると思っている行動は、環境側からメリット
があるおかげで成り立っているものです。

人はメリットがあると、行動を持続させていくことができます。これは、メリットのあ
る行動は嫌でも持続するということです。
つまり、メリットがあれば、人はその行動を意思の力でやめることはできません。とい
うより、意思の力なんて考える必要はありません。
冷蔵庫をあけるのもその一つですが、もっと典型的に見られるのが、酒に、タバコにギ
ャンブル、薬物といったものです。
多くの人はやめるにやめられない思いを幾度となくしてきたことでしょう。やめたいと
思いつつもやめられない。やめなければいけないと知っていても、ついつい手が出てし
まう。分かっちゃいるけどやめられないというものです。
その原因を、一般的には誘惑に負ける精神的弱さ、自分をコントロールできない意志の
弱さ、何かにつけてその問題を個人の内面に見出そうとします。
世間は、やめるにやめられない人、できるものもできない人を自業自得のお粗末な人と
見ることがあります。「自覚しろ」とか「反省しろ」とか言っていませんか?
しかし、人とはそんなものじゃありません。意思の力なんてものは単なる思い込みで
す。環境の見返りがなければ意思の力なんてものは何の役にも立ちません。

メリットがないことを意思の力でやり抜こうとしても疲れるだけです。逆に、メリット
のあるものを意思の力でやめようとしても、これまた疲れるだけです。
意思の力と呼ばれるものは、所詮は環境の見返りなしにはありえないのです。それを無
視して、できない人を「意志が弱い」と呼んでいるに過ぎなません。
人は自分の行動をコントロールすることはできません。コントロールできると思い込ん
でいますが、その行動は環境側からの見返りがある場合だけであって、実際はコントロ
ール「されている」のです。
まとめ
自分が起こした行動の後にメリットがあれば、その行動は持続されることになります。
メリットがなければその行動は持続されなくなります。これを学習といいます。
我々が自分で自分をコントロールできていると思っている行動は、環境側からメリット
があるおかげで成り立っているものです。
人は自分の行動をコントロールすることはできません。コントロールできると思い込ん
でいますが、その行動は環境側からの見返りがある場合だけであって、実際はコントロ
ールされているのです。






14年前の「発行管理者:かずひさ」氏のメルマガ「やる気が出ない本当の理由」
からの引用です。